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ITは寿司屋?

昨夜は鹿児島の同業の社長さんとの会食。鹿児島では独立系IT企業で、素晴らしいサービスをお持ちの会社です。特定の業種に特化して全国でも有数のメーカーとしての立ち位置にいらっしゃっいます。
さて、昨夜の会話で共感したお話をひとつ。
それは、
ITは寿司屋ではない!
ということ。
一般的にソフトウエア開発は「価格がわかりずらい」と言われます。
通常、工数ベースでの積算が一般的なのですが、ここで、お客さんの顔色を見る会社が結構多いというのです。
見積額に対して、予算感に対して高い安いというのはあるでしょうが、安いと言われる、もしくは予算的に余裕があるお客様に対しては、いわゆる「金額をふっかける」のです。
いわば寿司屋のネタのように「見積は時価!」といわんばかりの対応だ、ということに対してお寿司屋さんの例えを出されました(くれぐれも決してお寿司屋さんを悪く言うのではなく、一般的なイメージとしてお話されただけですので誤解のないように)
ソフトウエアの開発の検討当初は、往々にして要件がアバウトすぎて大まかな見積になりがちです。それが打ち合わせを重ねて要件定義を行っていくなかで、見積範囲内に収まればいいのですが、時にはオーバーすることもあります。適正な工数を算出するというのは、ベテランでも難しい部分があります。
しかしながら、「値段は時価!」というような対応を続けていたらお客様からの信用はなくなります。私たちに必要なことは、面倒臭がられても、何度も足繁く通い、要件をヒアリングし、適切な工数を算出する努力を重ねるということ。そして、透明性のある見積を提出するということを心がけなければいけません。
クラウド時代のシステム構築のキモは「要件定義力」。
いいかえれば「ヒアリング力」。
クラウドサービスはその特性からか、大手のサービスに集約される傾向にあります。中小のIT企業がセキュリティ対策や運用保守に多額のお金をかけることはできませんし、その対価を同じ中小企業のお客様に転嫁させることなんてできるわけがありません。
大手のクラウド基盤やサービスをきちんとローカライズさせながら地域に適応させていくことが、地方のIT企業が生き残る道だと思います。そのためには声なき声の課題をしっかりと現場でヒアリングできる力を付けなければなりません。
グローバルな時代だからこそ地域密着が重要だと思います。
今日もキモに命じて頑張りたいと思います。