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心柱制振

今年も2日間、東京国際フォーラムで開催された経営戦略セミナーに参加してきました。「激動の時代を乗り越えるグレートカンパニーサミット」と題されたこのセミナーにはなんと全国から1,000人を越える経営者の方々が集まりました。
2日間のセミナーでは多くの気づきがありました。それぞれ自分の中で腑に落とそうと思いますが、その中の講演の一つで印象に残った言葉に「心柱制振(しんばしらせいしん)」というものがありました。
話題の東京スカイツリー。2011年3月11日にはまだ建設中でしたが、震度5弱の地震でも平気だったといいます。その要因は「心柱制振」と呼ばれる制振技術にありました。「心柱制振」のモデルとなったのは、法隆寺などの五重塔です。
1300年ほど前に建てられた高さ31.5メートルのこの木造建築物は、どんな大地震でもビクともせずに立ち続けてきました。その秘密は、建物の中心部にある柱(心柱)が大きな役割を果たしていると考えられています。
時代が激変するときに、変化に対応するのは大事だが、自分の心を整えて「変化に対応できる自分のスタンスを決める」ことが大事であると。
整うというのは「ブレない」ということです。
今年初めのブログに「グレートカンパニーを目指す」という内容の投稿をしました。
成長をX、Y軸という平面ではなく、新たなZ軸という指標で他社と差別化するという考えです。「成長CUBE」とでもいいましょうか。このZ軸は「自社らしさ」「自社の理念」ということになります。
日々の目先の売上だけではなく、周囲に「共感」していただけるような企業経営は、私一人ではできません。社員やお客様の協力なしには実現することはできません。
自分のスタンスや考え方のベースがしっかりしていれば、大きな問題が起こっても、心のブレを抑えた意思決定ができ、結果的に人から信頼されたり、その人間性や生き様といったものに共感していただけるものだといいます。
自分のなかの「心柱制振」を今一度見つめなおして、心を整えてみたいと思います。